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執筆者の写真佐藤 琢磨

第2回神瀬IoTワークショップを開催しました

2022年6月11日、神瀬地区のふるさと再生の集いに参加してきました。

前回のふるさと再生の集いでは、島谷プロジェクトリーダーから緑の流域治水に関する説明がなされ、今回はいよいよ神瀬地区のどこにカメラを設置するか相談を行うワークショップを開催しました。


神瀬保育園に気象センサーを設置

午前中は「神瀬マダム」とともにまかないづくりを行い、また今回は神瀬保育園に気象センサーを設置しました。この気象センサーはLoRa(Long Range)という通信方式で通信をおこなう気象センサーです。

LoRaはその名の通り長距離通信を可能にするLPWA(Low Power Wide Area)のひとつとして中心的な通信方式です。


神瀬保育園に設置して、以下の7つの気象情報をスマートフォンから簡単に見ることができるようになります。

​気温

湿度

降雨量

照度

気圧

風速

風向

今回のプロジェクトではこうした既存の商品でも使えるものは積極的に使い、地域の方がさまざまな形で情報を受け取る選択肢を用意していきます。

そのなかで使いやすいもの、使いにくいものなどを丁寧に声を聞きながら、また問題点を分析して改良を進めていくことが重要なプロジェクトです。


加えて、今回はLoRa通信方式の実験として「ゲートウェイ」を設置しました。

LoRaのゲートウェイは大手キャリアの電波の基地局のように、電波を受け取ってネットワークに流す役割があります。そのため、ゲートウェイに通信を送るセンサー(例えば水位を測って送るセンサー)が必要になりますが、今回はゲートウェイのみを設置して通信を実験しました。


地図でカメラ設置場所をプロット

午後からは、球磨村渡地区に移動してふるさと再生の集いに参加しました。

今回のワークショップでは、神瀬地区の航空写真を拡大印刷して持っていき、地図を見ながらカメラの設置について相談しました。


地図を見ながら、令和2年豪雨のときの様子を振り返っていただきました。


「あのときはこの橋に木が詰まって水が溢れた」


「ここの道路が冠水した」


「この山が土砂崩れをおこして土石流がきた」


など当時の被害状況が立体的に見えてきました。

その経験からどこにカメラを設置して確認するのがいいか、住民の方々と相談をしました。

ワークショップでは、「川の水位ではなく、橋の様子がみたい。橋が冠水しているかどうかで避難するのが危険かどうかもわかる」など、川の水位ではなく実際に生活している人の意見がでてきました。


ワークショップを通じて、カメラを設置する場所を4ヶ所ほどピックアップすることができました。特に印象的だったのは、「ここだったら〇〇さんのお家の敷地使わせてもらえるかも」とその場ですぐにカメラの設置場所が決まっていったことです。


カメラやセンサーを河川や橋梁に設置するさいには、河川を管理する自治体や警察などに届出を出して申請から承認までかなりの労力を必要とします。


一方で今回のような市有地に住民の許可を得ておかせてもらうことができるのは、今回の住民とともにつくるIoTならではの活動だと思います。


また、ワークショップのあとに現地を案内してもらい、そのうち2ヶ所は翌日に設置が可能というスピード感で進めることができています。




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